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手入力・オフラインの家計簿アプリをすすめる理由
家計アプリはどれも同じ方向へ競い合っています。もっと多くの口座を連携し、もっと自動で分類し、アシスタントを加え、サブスク料金を上げる。売り文句はいつも「手間が減る」です。
これは、その逆方向をすすめる文章です。手入力で、オフラインで、プライベートで、予算機能のない家計簿。自動化が悪いからではありません。多くの人にとって、自動化はうまくいっていた部分を、知らないうちに取り除いてしまうからです。
手入力は、足りない機能ではなく仕組み
手入力の家計簿に対するいちばんの反論は明らかです。毎回入力するのは、取り込むより手間がかかる。そのとおりです。でも、それぞれが実際に何を生み出すかを比べてみてください。
取り込まれた記録は、覚えていれば後で見返す一覧です。入力した記録は、小さな「間」をひとつずつ積み重ねて自分でつくった一覧です。その間に気づきが生まれ、行動を変えるのはほとんどがその気づきです。予算は問題が規律にあると考えます。でもたいていの問題は、誰も見ていなかったことです。
正直な反論もあります。注意を払っていてもいなくても購入を記録してほしいなら、手入力は割に合わない取引ですから、自動のアプリを使うべきです。それはれっきとした考え方で、実際に多くの人の役に立っています。ただ、別の考え方だというだけです。
オフラインのありがたさは電車でわかる
オフラインで動くアプリは、技術的な自慢をしているわけではありません。動くのにサーバーを必要としない、つまり、あなたの支出を保管しているサーバーがない、ということです。同じ事実を二通りに言っているだけです。
オフラインであれば、アプリは一瞬で開き、機内でも地下でも、ローミングなしの海外でも動きます。運営会社に障害が起きた日も、会社がなくなった日でさえ、動き続けます。
銀行ログインなしは、制限ではなく安全対策
銀行を連携するということは、アグリゲーターにログイン情報を渡し、どこかのサーバーがあなたの全取引を読めるようにするということです。アグリゲーターはたいてい慎重です。それでも、情報漏えいが起きる業種であることに変わりはありません。そして家計アプリの利用者のおよそ 3 人に 2 人が、アプリに与えている口座へのアクセス権限に不安を感じていると答えています。
銀行のログイン情報を求めないアプリは、それを漏らしようがありません。新しいプライバシーポリシーひとつで変わってしまう方針ではなく、そもそも存在しないのです。
予算なし、残高なし、赤い数字なし
予算や残高は責任ある選択に思えますし、実際に予算管理をしっかり実践している人には役立ちます。でも、残高表示と「予算オーバー」の警告は、家計の世界でいちばんよくあるエンゲージメントの仕掛けでもあります。ユーザーに「遅れている」と感じさせれば、またアプリを開いてくれるからです。
予算のない家計簿が問うのは、もっと小さな問いです。何に使ったか? そして意見を挟まずに答えます。連続記録も、警告も、色分けされた評価もありません。袋分けが必要な人もいます。でも多くの人は、ただ数字を見る必要があっただけなのです。
手放すもの
トレードオフについても正直に書いておきます。
- 自動記録はありません。 入力を忘れたら、その支出は残りません。
- 純資産や収入の管理はありません。 これは支出のリストであって、家計の全体像ではありません。
- カテゴリの上限や袋分けはありません。 ゼロベース予算をしたいなら、これは違います。
- 家族での共有はありません。 ひとりにひとつのリストです。
得られるもの
2 秒の習慣。サブスクなし。作るアカウントも、なくすパスワードも、誰かのクラウドにあるあなたの支出のデータベースもありません。来年も今日と同じように動くアプリ。なぜなら、こっそり銀行連携へ向かうロードマップがないからです。
伝えたいのはそれだけです。Boring Expenses はまさにこの考え方でつくられていて、無料です。でも、この主張はどんな道具を使っても成り立ちます。ノートでも、もちろん。